注意の聞き方

バレエのレッスンは先生1人に対して生徒が大勢という場合がほとんどですね。

なので先生は生徒が共通して間違えやすい事柄について注意します。

例えば、「土踏まずをつぶさないように」「お尻をださないように」などと言う指示を耳にすることは多いですね。

でもこの指示、やってはいけないことを言っているのであって、全員に当てはまることではないのです。

土踏まずをつぶしていない人がこの注意をまともに聞いてしまうと、さらに土踏まずを上げてしまい外側のエッジで立ってしまったり、もともとタックイン(骨盤後傾)気味の人がお尻を引っ込めようとするともっともっと重心が踵に落ちて引き上げができなくなってしまいます。

今の自分の体の状態を自分で把握していないと指示の受け止め方がわかりませんね。

マンツーマンでレッスンしているわけではないので、個別の注意ができないのですから聞き方が大事です。

「土踏まずをつぶさない」と言われたら、足裏の3点で床を踏めているかな?を確認。

「お尻を出さない」と言われたら、しっかり床を踏んで立ち、上体の引き上げができているか確認しましょう。足裏の3点(親指の付け根・小指の付け根・踵)でしっかり床を踏んで立ち、上体を引き上げていれば骨盤の角度は気にしなくても良い状態になるものです。

そのほかに「ルティレ(パッセ)をもっと開いて」もよく聞く指示ですが、開くことが一番良いこと…と考えると、骨盤をずらしてまで開こうとしてしまうことも。

左右均等にアンドゥオールした場所を基準にしないとバランスも安定しませんよ。

今の自分の体がどうなっていて、先生の指示が自分に必要なことなのか、他の人に向けた指示だったのか?を聞き分けることをお勧めします。

「人の注意も自分のこととして聞きなさい」と生徒に言うこともありますが、先生はいろいろな人に向けて指示を出しているので、自分に取り込むべきことか、削除するべきことなのか上手に聞き分けてレッスンして行きましょう。




0コメント

  • 1000 / 1000