頭の位置が大事です

「バレエは神業のようだ」と思いませんか?

人間は重力に逆らって立っているだけで大変なのに、つま先の先端で立ったり片足でくるくる回ったり、足を頭の上まで上げたり、それはそれは難しいことをするのがバレエです。

人間の構造は不思議・・なんで4~5㎏もある重たい頭が一番上にあるのでしょう?

足首の構造も不思議です。L字型だから後方に対しての安定感がないのでそもそも足元も不安定な構造ですね。

バレエの動きには顔の向きが決められていたり、回転ではスポット(見る場所)が決められていたりします。体のバランスをとるために重い頭をどうするか?と言う観点からすれば、決められた顔の向きをつけないと踊りにくいことになってしまうのです。

軸足の上に頭が来るようになっていることが多く、回転はカンブレせず必ず頭が体の真上に来るようになっているのです。この構造が崩れるとバランスが悪い、回れないなどの問題が生じます。(力学的な話です)

バーレッスンで5番ポジションのルルベバランスや片足パッセ(ルティレ)バランスでバランスを崩す人の特徴は目線を変えたり、頭を動かしたりします。

体幹が弱くてお腹を開いて頭が後ろに行ってしまった人は必ず頭を前に出すことでバランスを取ろうとしますが、体幹を立て直すことが上手な人は必ず頭を高い位置に持っていくのです。知らず知らずのうちに頭を動かしている人が多いので、エスポワールクラスでは「温泉バレエ」と言って畳んだタオルを頭の上に乗せてレッスンしたりします。

もちろんバーレッスンであっても顔の向きをつけるものですが、頭が高いところにあるバランスを感じられない人はまず自分の軸がわかっていないことが多いです。見よう見まねで顔の向きをつけると、股関節までグラグラしたり頭を大振りしてしまったり、より不安定な状態を招きます。

まずは自分の真上を知ること!!温泉バレエには思わぬ効果があるんです。

下を向いたり、頭が揺れることをするとタオルが落ちるので無意識のうちに頭の位置が安定します。

バランスのブレが少なくなるのですが、頭のブレを止めることによって体幹部の筋肉が働き、バランスが中心に集まるからなんです。

「頭を高く」はカンブレで反るときも一緒です。首をすくめたり肩が上がったりすると逆に反れなくなるので、頭はいつでも高いイメージを持つ必要があります。

回転を失敗する人も振り返るときに反ってカンブレになってしまったり、回っているうちに首がすくんでしまったりしています。頭の上にタオルを乗せてゆっくりストゥニューアントゥールナン(5番で回る)をしてみましょう。頭が動かなければタオルを落とすことなく回れるはずです。それができるようになったらスポットをつけてみると回転がうまくできるようになるはずです。

頭は思ったより重いですよ!!

上で1cm中心がずれると下肢のバランスに大きく影響が出ますから、まずは「頭を高く」

軸をしっかり作ったうえで顔の向きやスポットをつけて行きましょう。



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