つなぎのパの意味を考えて
バレエのパには見せるパとつなぎのパがあるのをご存知ですか?
見せるパは華やかなのでわかると思うのですが、グリッサードやシャッセなどパとパをつなぐステップをつなぎのパと考えます。
グランワルツで大きいジャンプをする時のことを考えてみましょう。
ジュッテアントルラッセの前に入るシャッセ、グランジュッテやグランパドゥシャの前のグリッサードは何のために行うのでしょうか?
体重を移動して進むことも理由の一つですが、大きいジャンプに備えて加速するためではないでしょうか?
「大きいジャンプの前のつなぎのパは控えめにするようにね」とよく生徒に言います。
例えばグランジュッテの前のグリッサードの歩幅を大きく少し高く腰を浮かせて踏んだとします。ここにエネルギーをたくさん使ってしまうので、グランジュッテはそれほど高く跳んだようには見えません。というよりグリッサードの歩幅を大きくすることで減速してしまうので実際に高く跳べなくなってしまうのです。
徐々に加速して見せたいジャンプを一番高く跳べるように計算してみてください。
軽めの比較的コンパクトなグリッサードをしてしっかり床を踏み切ると高く華やかなジャンプを跳ぶことができるのです。歩幅の大きいグリッサードは進行方向(水平方向)に向かって力が加わりますが、軽めのコンパクトなグリッサードは床を踏み次の大きいジャンプに移るとき床から天井の方向に力が加わるので(垂直方向)しっかり床を蹴ることができます(加速していきます)。
当たり前のようにパを連ねているとわからないことですが、パの役割がちゃんとあるのです。
パのサイズを考えて!!
なんでもかんでも大きく動けばよいわけではありません。
音のテンポや振り付けの性質を考えてパのサイズを変えたりスピードに変化をつけることも踊る上には重要な要素です。
高く跳べない!!華やかに跳びたい!!と悩んでいる方はつなぎのパを見直しましょう。
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