自分の体と向き合う
人間の体は毎日コンディションが違います。
天候の影響を受けたり、1か月の体のリズムだったり、疲労による体調不良だったり。
バーについた時「なんだか今日は体がまとまらないなあ~?」とか「いつもと違うところに力が入るな~」とか「上半身が固まっているな」と思うこともあるかと思います。
これは趣味でバレエを習っている人も、プロのバレエダンサーも同じです。
生徒に言うことは「バーレッスンの最後までに体を整えて行こう」と言うことです。
軸を見つけて、引き上げていくことによって体がまとまればOK!
でも実際はまとまらないこともあります。
指導をしていて生徒みんなの調子が低迷している日と言うのがあるのです。分析していくと気圧の関係や、雨の日、寒暖差がある時期などです。
あっちこっちの教室で腰痛、ギックリ腰の生徒がいる季節(6月、9月~11月あたり)があったり、肩や首が動かないような時期もあります。
そんな時「今日はみんなバランスがまとまらないね!気圧のせいだね」とか、「調子悪いのは台風のせいにしておく?」と声をかけるようにしています。
出来ない自分を責めるのが大人バレエの人の悪いところ・・・
不調な時には余計に頑張ろうとして無駄な力が入ったり、脳と体の連絡が悪いためにケガにつながる危険性もあるのです。
なんとなくレッスンに行きたくないな・・・と言う日は不調ですよ!そんな時に無理にレッスンしてコントロールがうまくいかず返って体調を悪化させることもありますので勇気を持ってレッスンを休むことも必要です。
憧れのバレエですが「憧れ」は上達のきっかけにもなりますが、反面危険性もあります。
バレリーナのように痩せたいと言って無茶なダイエットをしたり、頭の上に足を上げたいと急激なストレッチをしたり、バレエのトレーニングが流行ると無茶に筋トレを始めたり・・・。
あなたにとって必要なことですか?自分の体と向き合って必要なことをすれば得になることも沢山ありますが、ただの憧れや見よう見まねは害にもなることを知って欲しいです。
過度なストレッチは関節の不安定さを招きます。過度な筋トレは無駄な筋肉がつくことにより体が重くなって踊りにくくなるのです。
個々に筋肉の質が違うことを知っていますか?
筋肉がつきにくい体質の人は体の柔軟性はあるけれどパワーが出ないので筋トレが必要です。
筋肉がつきやすく体が固まりがちな人は関節の動きが出にくくなることもありますから、無駄に筋トレをせずにストレッチを重要視する方が良いでしょう。
細くて軽い体が良いとされますが、自重が軽いために軸が安定しない(そわそわした感じ)場合もありますし、体重が多すぎる場合は足の関節に大きな負担がかかりジャンプなどでは滞空時間が少なくなったりといったデメリットが生じます。
大人バレエの方はバレエに対する理想や憧れが強すぎて無理をしがちです。
自分の体質や体の条件に対して何をしたら良いのかを考えて努力の方向性を見極めて行きましょう。
憧れのバレリーナは細くて強くてきれいで健康的・・・と言う風に見えますか?
小さいころから何十年もかけて作ってきた体、血がにじむような努力の末に得たテクニックであり、過酷な練習に耐えてきた体は意外に酷使の末傷んでいるのです。
見た目の美しさの陰にある過酷なバレリーナの現状。
憧れだけでマネするのは危険です。
長く楽しくバレエを続けるためにも自分にとって必要なことをしっかり見極めて努力をして行きましょう!!
0コメント