プリエと膝疾患について
ある先生が、「バレエで一番大事なものは?」と生徒に質問したことがありました。
アンドゥオールかな?と迷いましたが、その先生は踊る場合について質問していたようで、求めていた答えは「プリエ」でした。
当然、ピルエットを始めとする回転全般のプレパラシオンやジャンプの前にもプリエをしますから、プリエが一番大事であることは理解できますね。
とにかくバレエはたくさん脚の屈伸をするわけですから、間違ったやり方をすれば膝を傷めます。
私も昔、無理やりアンドゥオールをしたせいもあり、左ひざ軟骨損傷で痛い目に合っていますが、膝の疾患としては、半月板・靭帯・軟骨があります。
プリエのチェック項目
1、プリエの時に股関節と膝と足首の3つの関節をしっかり使えているか?
2、上体を十分に引き上げて股関節に体重が乗らない状態ができているか?
3、プリエの動きを止めていないか?
4、膝とつま先の向きがそろっているか?
これは最低限のチェックリストです。
危ないプリエとは?
一見よくアンドゥオール出来ているように見える5番からドゥヴァン(前)にタンジュするとします。タンジュのスタートで踵(かかと)よりつま先が先にスタートし(脚が内旋し)、5番に戻る時に踵が先に戻ってきて、軸足のつま先に動作脚の踵がついた後に膝下を外旋して5番に収めるようなやり方をしている人は案外多いです。
グランプリエをする時に、ドゥミプリエを過ぎたころから踵を前に押し出すようなこともやりがちです。
股関節での外旋に合わせた下肢(膝下)のアンディオールをしている人は、タンジュに出した時も戻すときも膝下だけを捻って使うことはしませんし、プリエの時も最初に立っていた時の膝とつま先の向きが変わることはありません。
なにより危ないジャンプの着地
ドゥヴァンタンジュから5番に戻すとき、最後の最後で膝下を回して(外旋)5番におさめる人が、ジャンプの着地で瞬時にきちんとしたアンドゥオールで着地することができるでしょうか?股関節のアンドゥオールが十分ではないのに着地の瞬間いつもの癖で膝下だけ回して着地してしまったら大腿骨内旋(太ももが内向き)、膝下外旋(外向き)で完全にねじれてしまう上に体の重みが着地足にかかってしまったら、靭帯を伸ばしたり、最悪断裂と言うケガにつながります。
心がけてほしいこと
1、自分の股関節での外旋条件を知り、膝や足首の外旋角度を股関節に揃える。
2、バーレッスンでもセンターレッスンでも同じようにアンドゥオール出来るよう訓練す る。動きの中でアンドゥオールを維持し続けることが出来なければ、ケガのリスクは高まります。アレグロ(早い動き)になった途端に内股になったり、デブロッペ(脚を高く上げる動き)になった途端に軸足が内向いたりと言ったことがないように、自分に合った無理のないアンドゥオールを常に維持する。
3、ジャンプの着地はふわっと降りるつもりで。「ふわっと」とか「静かに」降りるとイメージすると、股関節と膝と足首が連動したプリエがで安全に着地することができます。
★プリエから膝を伸ばすときは?★
大腿四頭筋を完全に緩めた状態で膝の裏を引くような伸ばし方は危険です。あまり積極的に使ってはいけないと言われる大腿四頭筋も蔭では大活躍しています。大腿四頭筋は膝を伸ばすとき必要なだけ収縮し、膝のお皿を引き上げて靭帯をピンと張らせて良い意味で膝をロックしてくれます。ここで重要なのが「必要なだけ」と言う部分です。
ハムストリング(ももの裏側の筋肉)をしっかり伸ばしてあげることで自然と前ももの筋肉は必要なだけ収縮してくれます。要するにももの裏側の筋肉の柔軟性を高めることが大切です。膝は後ろに引くのではなく上に向かって引き上げるように伸ばす。
「パンツを上げるように」骨盤を持ち上げるとイメージしてみてはどうでしょうか?
形は同じでも、イメージの持ち方で筋肉の使われ方は違ってきます。
膝が悲鳴を上げる前に使い方を見直してみましょう!
膝疾患は、アクシデント(ふいに力がかかった時など)、習慣的な使い方によるものがあります。
正しいアンドゥオールと上体の引き上げを体に覚えこませることが大事です。
皆様、膝お大事に・・・
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