足裏の筋肉の話
バレエをする人にとって大切な筋肉は体の各所に存在します。
最近言われるのは体を支えるための体幹ですね。軸を保ったり引き上げをキープするためにとても重要な部分です。
その他に、ターンアウトに関わるおしりの筋肉、太ももの筋肉、腕を支える肩甲骨周りの筋肉などなど、たくさんの筋肉を協調させることによって踊ることが出来ます。
忘れがちで大切な筋肉は足裏の筋肉。
「ああ、タオルギャザーね!!」と言うタオルを手繰り寄せるトレーニングを思いつく人は多いと思いますが、これは足の指を丸めるときに使う筋肉のトレーニングなので、実際のバレエの使い方とは異なります。
バレエの使い方は、趾(足指)を伸ばして床を押すことで体を支える、ポワントでは3/4からフルポワントに上がるときに趾(足指)で床を押す、グリッサードなどで床を蹴って甲を伸ばすなど、最終的に指を伸ばし切って土踏まずを緊張させる使い方です。
鍛え方は、趾(足指)を伸ばしたまま床を押すこと(踵から指の付け根までの筋肉を鍛えます)
アーチを高くしたり、趾(足指を)床に向かって押し返してつま先を伸ばしたりするために鍛える必要がありますが、ではレッスン中ずっと趾(足指)で床を押し続ければいいじゃない!と思っている人はいませんか?
「足の裏で床を掴んで!!」と言う指示も時々耳にしますが、立っているだけで足の指に力を入れて足裏をずーっと緊張させている人は、ふくらはぎや脛の筋肉がパンパンに張ります。
トレーニングとして趾(足指)で床を押すのはОKですが、バーレッスンなどでポジションをとる時は、足裏をリラックスさせて母趾(親指)、小趾(小指)、踵(かかと)の3点で体重を支えましょう。
緊張しっぱなしの足は、いざ床を蹴り返そうと思った時に力を発揮してくれません。
無駄な力がが入っていないからこそ、使うべき時に瞬発的に足裏の筋肉が収縮してくれるので、鍛えることと使い方をはっきり分けることが大事です。
折りたたんだタオルを床の上に置いて、趾(足指)を乗せ、平らに床を押す練習はできるだけふくらはぎを緊張させずに行うこと。
外反母趾の人は母趾の捻じれや屈曲が強く床に力が向かいずらいですが、症状が強くない人は、母趾(親指)の捻じれを修正して真下に向かって押すような練習と臀筋や外旋筋の協調性を高める筋トレをしてバランスが外側に逃げないようにする訓練が必要です。
バレエの場合、アテール(足の裏が全部床についている状態)と、ハーフ(1/2ライズアップ)、ポワント(つま先立ち)と床に接触する部分の面積が異なります。
どのポジションであれ足裏の筋肉が弱いと立つことが難しく、日常的な使い方では鍛えることが難しい部分なので、足首が安定せずグラグラする人やなかなか高いライズアップが出来ない人、ポワントで立った時に足首が引けて甲が乗らない人(靴の中で指を丸めている人)は、足底の筋肉を鍛えましょう。(足指を丸めずに伸ばして力を発揮する練習)
あとは、バーレッスンでしっかり足裏を使ってタンジュやジュッテ、フラッペなどを行うこと。バーレッスンそのものが筋トレです。
足裏で丁寧に床をこすってつま先を伸ばすこと!!
日頃のレッスンが何より大事ですね。
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