4番と5番の話

バレエのポジション4番と5番の話です。

そもそも人間の足は前を向いているのが自然な状態です。

股関節の下に膝と足が縦に並びます。

1番ポジション、2番ポジションはアンドゥオールしているものの股関節と足の位置関係はそんなに不自然ではありません。

しかし、4番、5番はアンドゥオールしている上に足が交差していますね。

骨格的にアンドゥオールしやすい足の人はまだ負担が少ないものの、前後の真ん中に骨盤をを置かなければならない分、股関節にかかる負担は大きくなります(特に4番)。

身長が高く足が長い人は比較的交差が浅くなりますが、身長が低い人や私のように脚が短い人は交差が幾分深くなるんです(股関節から踵の位置関係)。

正しい4番、5番に入れようとすると、大人バレエの人は股関節がアンドゥオールしやすい形状の人以外はなかなか均等にアンドゥオールするのが難しく、前後の真ん中に骨盤を置くのも大変です。骨盤がねじれたり膝下メインでアンドゥオールしたりしてしまう場合も多くみられます。

骨格を無視してアンドゥオールをするとどこかに無理がかかり、センターでアンドゥオールを保つことができません。

特にバーレッスンの初めのプリエは体が温まっていないので十分にアンドゥオールするのが難しい場合がありますので、私のバレエクラスでは3番幅の4番、クロスを拇指(親指)の付け根までにした5番でプリエを始めます。

徐々に体が温まり股関節回りが解れてくるともう少し外旋してくる場合があるからです。

センターレッスンになると3番幅の4番は爪先が中心からサイドに離れてしまうので踊りにくくなります。5番も拇指の付け根よりはしっかり踵と拇指が重なる位置まで入った方が踊りやすくなります。

ピルエットのプレバレーションの4番などは5番幅でなければ床を踏みづらいですし、体の軸を細くするという意味でも5番は重なっていた方が良いです。

180度に開かなくても前後均等に開くことの方が重要ですし、骨盤は正面を向けて足の骨を回す意識でアンドゥオールしていく癖をつけましょう。(アチチュードやアラベスクについては片足を空中にあげているので骨盤の状態は変わってきます)

まずは両脚で均等にアンドゥオールすることを習慣にして行きましょう。

バーレッスンの初めのプリエは股関節の負担を減らしつつ股関節の動きを出すことを重要視し、バーレッスンの最後までに踊りやすいアンドゥオールを得られるよう丁寧にバーレッスンをすることをお勧めします。

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